キンマーク/กินหมาก。タイの市場でよく売ってるのは、今では噛みタバコとしてではなくお供えとして使われることが一般的なようです。
キンマークって何だ?
キンマーク/กินหมาก(キン=食べる、マーク=ビンロウ)
キアオマーク/เคี้ยวหมาก(キアオ=噛む)とも呼ばれます。
インドでもパーンと呼ばれる噛みタバコがありますが、アレに近いと思います。でもパーンの方が香辛料とかも入ってるぶんちょっと美味しそう…??
キンマークは、こちらの記事の最後の方に紹介した”バイプルー”という葉っぱに噛みタバコの材料を巻いたものです。バイプルーはキンマの葉です。キンマークを直訳するとビンロウを食べるという意味になりますが、葉っぱに包まれてるのはビンロウだけじゃありません。
画像元:ครั้งแรกของ”วัยรุ่น” ที่ลองกินหมาก!!!! กินแล้วจึงรู้ว่า รสชาติสุด…..?????
左から檳榔(ビンロウ)の果実、タバコの葉(ヤーセン/ยาเส้น)、ビンロウの根っこ、プルーの葉(キンマの葉)、石灰(プーンデーン/ปูนแดง)。
石灰は貝を燃やしてパウダーにしてターメリックを混ぜたもの。本来白い貝の粉末が、アルカリ性のためターメリックと混ざると反応して赤くなるそうです。このプーンデーンは、タイ料理では料理やお菓子の材料に使われることがあります。日本の食材で言うところの重曹の役割が近いかと思います。
キンマークを噛むと葉が真っ赤になるんですが、これはプーンデーンの赤色のせいではなく、ビンロウによるもののようです。石灰はターメリックを混ぜない白いものを使うこともありますが、それでもキンマークをやると口の中が真っ赤になります。
キンマの葉っぱに歯磨き粉に似た石灰を練ったものを塗る。
この石灰は「ホイクレーン(貧乏人の赤貝)」を乾燥させて粉々にして、水に入れて分離した部分を使うらしい。これを加えることでビンロウが抽出されやすくなるとか。
引用元:バンコクで生きる!「タイの檳榔(ビンロウ)、キヤオマーク」
なるほど、そういう役割で入れてるんですね〜(。・з・。)φちなみにプーンデーンだけを食べるとものすごく苦くてジャリジャリします…。もちろん石灰臭も。
画像元:ครั้งแรกของ”วัยรุ่น” ที่ลองกินหมาก!!!! กินแล้วจึงรู้ว่า รสชาติสุด…..?????
ビンロウの実の部分は、中央のオレンジ色のところだけを使います。
ビンロウの実の皮の部分は繊維がすごいので使いません。写真は未熟のビンロウなんですが、めちゃくちゃ固いから包丁では切れず、ちょっと削るので精一杯…(^_^;)ペンチのような専用の工具で身を割ります。
画像元:pantip「คนสวย คนนั้น ที่โพธาราม ตอน เดินเล่นตลาดเช้า โพธาราม」
もうちょっと熟すと包丁でも切れるみたいです。
葉っぱに材料を包んで齧ったり、材料と葉っぱを全部すりこぎなどに入れて叩き潰してから手でぱくっと口に入れたりします。
好きなだけ噛んだらそれを豪快に地面にペッと吐き出すシーンをインドでは今も見かけられるのでしょうか…地面が真っ赤になってるからなんなんだろう??と思ったら、それはパーンの仕業です(-ω☆)
タイではキンマークの使用は現在では推奨されておらず、体にも悪影響があるため噛みタバコとして使用してる人はほとんどいないようです。
田舎に住むおじいちゃん、おばあちゃんの一部が愛用し続けているぐらいでしょうか。
それでもバンコクのような都心でもキンマークのセットが販売されているのは、お供え物の用途としてです。また、かつては上流階級の方々のたしなみとされていたキンマークの風習によって、石灰を入れておくための容器には美しいデザインのものも数々あり、現在ではアンティークとして高額で取引されているそうですよ〜(σ´∀`)σ